同人誌印刷トム出版 第一球投げました 大津皇子 NO,3
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磐余の地
悲運の末路は誰も想像し得なかった。
彼は父天武が逝去するとたちまち謀反の罪で捕らえられ、飛鳥の
磐余(いわれ)の地で処刑されて仕舞うのである。
将来、天皇という地位まで約束された人が、何故といも軽々しく極刑を科せられたのだろうか。
大津は決して謀反など考えもしなかった。考える必要も無かった。
自己が天皇になることは周囲の状況から判断しても
必然だったからである。
すると、謀反とはむしろ大津皇子を排して、主を即位させたい者がたくらんだ罠だったと
強く想像できるのである。
それは誰か。
異母のうののささら(鵜野讃良)に使える者の仕業であろう。
鵜野讃良皇后、持統天皇として即位。