同人誌印刷トム出版 第三球投げました 討ち入りの雪
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「 討ち入りの雪 」
朝、外に出てみると、
家並みも、遠い山の峰も銀一色に光っている。
さすがに夕べから降り続いた雪も止んでいたが、
表の道には、ワンちゃんの梅鉢の足跡がずっと続いていた。
今日は1月21日、旧暦でいうと12月14日に当たる。
不思議なもので、今年に入ってからは、
これまで雪なんぞ降る気配もなかったのに、
昨夜から急に雪の降りだした仕儀は一体なんだろう、、。
冗漫ついでに、色々考えてみたが、
それは単なる自然現象のことだから、
そこには何の因果関係もなく、
格別取り沙汰する理由もない。
だが、あえて付会するならば、
今日は1月21日、旧暦でいうと12月14日に当たる。
あの元禄15年12月14日、
赤穂浪士の討ち入りがあった日である。
当時、江戸市中はかなりの雪が降ったらしい。
この雪というのは、音を吸収してしまう、
とても高度な静音効果を有している。
してみると、大石内蔵助はその辺りまで計算して
討ち入りの日を選んだのだろうか。
そんな緻密な内蔵助の内計はさすがであるが、
畢竟、この日ばかりは、どうしても降らさざるを得ない
赤穂浪士にお味方する水神さまの差配が、
いまの世に、延々と続いているのかも知れない。
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